理念採用をするために　前編

前号：採用方法が変化する理由

人員不足は共通の課題

私が、創業時から在籍している経営者の学校、愛知県中小企業家同友会では、会員企業4,000社（業種・業界も様々、売上規模も1,000万円未満〜10億以上まで様々）の経営者に、四半期に1回、企業の実態調査を行っているのですが、経営上の問題点としてあげられるのは、ここ数年、ダントツトップで「従業員不足」です。

経営者仲間に聞いても、人が来ない。反応が全くない。ばっかりです^^;

医療業界のみならず、あらゆる業界の経営上の問題として、「従業員不足」があげられているのです。だから、前号でお話したような、利益を何に還元していくのか？がとても重要になってきます。

そして、様々な創意工夫が必要になると思います。最近は、求人に関する投資を行う医院が本当に増えました。そもそも、全体的に人手不足が問題となっているのだから、採用に関しては、待っているだけでは何も変わらず、時間的な投資や金銭的な投資をしなければなかなか難しい状況になってきました。

患者さんも取り合っていますが、人材はもっと熾烈に取り合っているわけです。

オススメの採用方法

そこで、オススメをしたいのが、理念・ビジョン採用です。

クリニックを運営するにあたって、全スタッフが、経営者である自分と同じ目的や考え方を持ち、同じ考えで患者さんと接してくれる、いわば自分の分身のような人が揃っていれば、そのクリニックはチームとして効果的に機能し発展すると思います。

でも、現実は、人にはそれぞれ個性があって考え方も違い、行動も異なります。そのような中で、良いチームを作るためにとても重要になってくるのが、理念・ビジョン採用です。

スタッフを採用する際はクリニックが求める理念、目的を明確にした上で、それに見合った人材を求め続けることが必要だということです。

理念とビジョンはどう違う？

ここで少し、理念とビジョンについてのお話です。

世の中にはいろんな解釈がありますが、理念とは目的。ビジョンとは目標です。

理念（目的）は、医院が何のために存在しているのか？の答え。決して辿りつくことはないけど、目指し続ける北極星のようなものです。

そして、ビジョン（目標）とは、理念（目的）へ近づくための的になるものです。北を目指す、北海道を目指すというもの。図で表すをこんな感じ↓

 

株式会社まるでも売上、利益、社員数、風土、このような組織になっていたいという目標があります。

目的（理念）に向かうための目標（ビジョン）は何個でもあっても良いです。ただ、成果を出す為におさえておきたい目的と目標の７つの違いは以下の通りです。

 

実際に理念とビジョンを決めるには

あなたの医院の理念（目的）はなんですか？

あなたの医院は、どんなビジョン（目標）を持っていますか？

それらを、言葉にして伝えることは出来ていますか？

あなたの医院は、求職者に対して、取引先に対して、仕入先に対して、社員に対して、社会に対して、金融機関に対して、どのような考えを持っていますか？

こういった質問に一つひとつ向き合っていくことが、理念・ビジョン採用につながっていくと思います。

次回も引き続き、理念採用をするために大切なことなどご紹介します。

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