新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する一方、一部の医療機関においては経営の厳しさが日ごとに増しています。
地域で生き残るため、患者さんに選ばれるためにはどうしたらいいのか。
今回は、”医院経営の理想のカタチ”について考えてみます。
目次
医院経営3つの見直しポイント
そんな時こそ、深呼吸。一度止まってみてクリニックを分析してみましょう。
1. 医院の状況を客観的に見る
患者さんへのインフォメーションは滞っていませんか?スタッフの対応に問題はありませんか?
患者さん目線に立つことはもちろんですが、院長やスタッフの立場からも改めて見直してみましょう。
相手の立場に立った接遇や心配りができているクリニックには、変わらず人が集まっています。
2. 患者像の分析
コロナ禍ということもあり「とりあえず受診しとくか」という患者さんが多かったクリニックは、特に検証が必要です。
不要不急の受診を控える傾向が続いているため、これまでのやり方が通じなくなってきています。
どのような患者さんが通院しているかデータを分析することで、ターゲットに合わせた対策がしやすくなります。
3. 地域で生き残るために
地域で選ばれるためには「患者さんを喜ばせるために、何ができるのか?」をスタッフさんも含めて考え、実践できる体制になっていることが必須です。
売上は、どれだけ患者さんに喜んでもらえたかの結果です。
クリニック全体で患者さんへのホスピタリティが大切にできているかを見直してみてください。
“患者さんに選ばれるクリニック”とは
患者さんに選ばれるクリニックは、いかに患者さん目線でいられるかどうかを大切にしています。
- 診療内容の充実
- スタッフの対応や接遇
- 待ち時間を減らす工夫 など
裏を返せば、患者さん目線でなかったり、事務的な対応に終始するクリニックは患者さんが定着しません。
インフルエンザ予防接種の予約がいっぱいで、お断りしなければならないときの言い方を例にとってみます。
「ご連絡ありがとうございます。大変申し訳ありませんが…」と枕詞を入れて伝えるか、
「うちはもうなくなりましたので、できません!」と断るか。
とても細かい部分も多いですので「忙しいときにそこまで見れないよ!」という院長がほとんどかと思いますが、患者さんはスタッフの言葉や態度などから、再度来院するかを判断することも事実です。
院長が管理できないのであれば、管理してくれるスタッフを育成する、または、そこまで手がまわらないほど人手が足りないのであれば採用を強化するなどと現状と理想の差を深堀りしていくことで必ず解決策が見つかります。
医院経営に求められる3つのこと
スタッフファースト主義
まずはスタッフの喜びを優先してみてください。意外と思われるかもしれませんが、患者さんの喜びは、スタッフの心配りによるところが大きいのです。
スタッフに満足してもらえる環境を作ることは、医院経営において重要なポイントです。
経営者の意識改革
2つ目に、経営者の意識改革として、院長自身が勤務医時代との立場の違いを自覚することが重要です。
スタッフに支えてもらうのが当たり前だった勤務医とは違い、開業医はスタッフを支える側にマインドを変えていく必要があります。
お給料も出しているし、リスクも背負っている立場。
けれど、クリニックのために働いてくれる人がいないと診療は成り立ちません。
そのことを忘れずに、“感謝”の気持ちを常に持つこと。それができる先生は、経営も順調にいっている印象です。
スタッフとのベストな関係性
院長・経営者→スタッフ満足を考える / スタッフ→患者さん満足を考える
この状態がベストではないでしょうか。
もちろん院長も、患者さんのことを考えていく必要はあります。しかし、スタッフのことは誰が考えればいいのでしょうか?
スタッフは院長に大事にされている感覚がもてるからこそ、安心して患者さんのことを第一に考えられるようになっていきます。
大事にされていないスタッフが、クリニックのために行動しようとはなりません。
また医師とスタッフの関係性は、ちょっとしたやりとりにも表れるため、患者さんにも伝わリます。
コミュニケーションの問題は、往々にしてあります。医師とスタッフのやりとりがスムーズだと、不思議と患者さんとの会話もうまくいっている印象です。
また、対応の違いも見られています。
例えば、医師が特定のスタッフにすごくきつく当たっていたり、常連の患者さんにだけ親切に話しかけたり…。
また、受付スタッフに対する患者さんの態度は、気を付けたほうが良いでしょう。
患者さんの中には、コメディカルには高圧的で、医師にはへりくだる人もいます。矢面に立つからこそ、表には出せずに不満が溜まっていく人もいます。
そこを院長が意識して、守ってあげてほしいのです。不満を聴くだけでも、コメディカルたちの意識が大きく違ってきます。
コミュニケーションの順番
スタッフに理解してもらえないことを嘆く院長、たくさんいらっしゃいます。「自分はこんなにクリニックのことを考えているのに、全然わかってくれない…」と思っているうちは、スタッフと信頼関係を築くのは難しいかもしれません。
コミュニケーションの基本はあくまで、【相手を理解してから理解される】です。
理解してもらえないことを嘆く前に、院長がスタッフさんのことを知ろうとする必要があります。院長の方から、「何を考えているのだろう」「どんなことで悩んでいるのだろう」と歩み寄っていけば、自ずと良い関係性ができていきます。
- 院長がスタッフを理解する
- スタッフのためにできることを考える・行動する
- スタッフさんが院長のためになることを考えてくれる・行動してくれる
- 院長スタッフさんを頼れるようになる
ときにはスタッフに頼ることも必要です。院長自身が、「助けてほしい」と言える努力をしてみてください。ひとつひとつを手放すことで、院長自身もラクになっていきます。
院長にも理解者が必要
自然と周囲に感謝を伝えられる院長は、右腕のような存在がいたり、良きパートナーの存在があります。
そして医院経営における理解者と、しっかり役割の分担ができているのも特徴です。
その一方、理解者のいない院長はとても孤独。結果、「ありがとう」が言えなくなってしまいます。
理解者がいると、院長自身の承認欲求が満たされた状態なので、他人を気にかけられる余裕がある。しかし、それがないと「どうしてわからないんだ!」となってしまう。
医院経営とマーケティング戦略
良いマネジメントを行った上で、さらにマーケティング戦略を実施すれば、鬼に金棒です。
なかでも個々のホームページを持つことは必須です。
ただ、ホームページを上手に活用できていないクリニックが多いのも実情。ホームページで選ばれるためには「いかに見てもらうか」。そして「いかに選んでもらうか」、この両輪になります。どちらか一方では、ダメなのです。
<見てもらえるホームページ> ・検索対策やリスティング広告が適切である ・看板や口コミなどアクセス経路が確保されている。<選んでもらえるホームページ> ・コンテンツ内容が充実している =自院の魅力を伝えられ、かつ患者さんにとって適切な内容である。 |
魅力的なコンテンツがあるならば、検索対策やリスティング広告を見直す。
逆に、現状でも一定のアクセス数があるならば、より魅力あるコンテンツをどんどん作っていけばいい。
今回の新型コロナウイルスの影響で、勤務医の先生たちは仕事が浮いてしまっていると耳にします。
そんな先生たちが、行き場を失い開業する。競合のクリニックが増えれば増えるほど、患者さんは分散してしまいます。
だからこそ生き残りをかけて、地域で競合させない戦略を作っていく必要があります。
まとめ
医院経営を成功させるには、医院と患者増の分析を行い、患者さん目線に立つという3つのポイントをご紹介しました。
そのうえで、スタッフファースト主義、経営者の意識改革、スタッフとの関係性を見直して改善していく必要があります。
株式会社まるでは、患者さんに選ばれるマーケティング戦略ではなく、他院に競合させないためのマーケティング戦略を一緒に考えます。
地域において、自分のクリニックはどのような立ち位置になっているのか?
現在、医院経営に悩んでいるという院長や、開業を考える先生の目に「自分のクリニックはどのように映るのか?」
このような目線でクリニックを見直してみると、医院経営が面白くなるかもしれません。
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