前号：不得意を捨てる
生産性をあげるためのポイント
１．「なんでも手間をかける」→「手間をかけるべきところにかける」へ移行する
２．リーダー自身の心の成長
自分でいうのもなんですが、頑固だし、自分がこうと決めるとテコでも曲がりません。人の意見を聞いているようで、聞かず、自分のやり方を通そうとする。でも、向上心ややる気は人一倍ある。
自立しているといえば聞こえは良いのですが、自立がいき過ぎると孤立していきます。俺様って孤独になりやすいんですよね（笑）だから私は、今でも、“正しさの証明をしていないか？”を自問自答して、脱俺様の訓練中です。
チームの成長で起こる争い
話はそれましたが、なぜリーダー自身の心の成長が必要なのか。
それはチームが成長してくると、必ず自分以外のやり方が生まれてくるからです。そして、自分のやり方をそれぞれが持ち出すと、“パワーストラグル”といって、権力争いが起きてしまいます。
「俺のやり方が正しい！！」、「いや、私のやり方が正しい！！」とお互いに正しさと正しさをぶつけてしまうのです。この状況で、自分の正しさを主張し続けると、前には進めず、抜け出せなくなってしまいます。
実際に、まるは1年前に、ナイフを刺し合うような鎌形VS島田のパワーストラグル（権力争い）が起こっていました（笑）そして、それぞれが個別の活動を行っていました。
お互いのやり方があるので、協力しようという動きにはならないわけです。そして、“相手をコントロール”しようとします。これは無意識でやっているのでさらにたちが悪い。
表面上は仲良くしているようにみせていても、あの手、この手で自分の正しさを証明しようとするわけですね（笑）不毛な戦いとは、こういうことです。
真の望みは同じはず
でも実際には、1人でできる仕事量には限界があるし、能力にも差があるので、クライアントさんが喜ぶ状態は作れません。そもそも、お互いにクライアントさんを喜ばせたいという思いが一緒なんだから、真実の望みは一緒なのです。
そのことに気づけたのは対話・コミュニケーションをとったからです。そして「信頼」と「平和」を選択したからです。
自分自身が相手を理解し、信頼や平和を選択できるようになると、ものすごく気持ちの良い協力体制を作ることができました。
医療機関で起きていること
実は、いろんなクリニックにブランディングで入らせていただくと、このパワーストラグル（権力争い）が必ずどこかで起こっています。院長VS奥さん、院長VS古参社員、古参社員VS中堅社員、院長VS勤務医など様々です。
そして、それぞれが正しさを主張しだすのです。この権力争いは、他の人達を巻き込みながら、派閥化されていきます。行くところまで行くと、リセットボタンが押されます。これが、集団辞職や転職といったことです。
さらに、その後、大体の院長が「次は同じ失敗をしないぞ！」と規則や義務で相手を縛ろうとしたり、コントロールを強めたりします。
権力争いの果てに陥る”デットゾーン”
実はこれでは、問題の本質は解決されていません。一時は解決したと思っていても、面白いように、人を変えて、同じような権力争いが起こります。
これが何回か繰り返されると、“デットゾーン”といって、自分のことがものすごく嫌いになり、自己嫌悪になり、死んだように生きるようになります。燃え尽きや、失敗感、偽物感、競争意識といったものに苛まれてしまいます。
ここに陥りやすいのは、実は男性が多いです。とくに40代〜50代の男性が陥りやすいです。女性は少し早くて、30代〜40代が陥りやすいです。
ここを回避するためには、パワーストラグル（権力争い）をやめる必要があります。しかし「あいつが俺のことを理解していないからいけないんだ」「あいつがやめるなら、俺もやめる」と相手が変わることを望んでしまいがちです。
でも、その期待は一生叶うことがありません。なぜなら、他人と過去は変えられないからです。
権力争いの回避する方法は「信頼」
そこで、一番早い方法が、“自分が変わる”ということです。
自分とパワーストラグル（権力争い）が起きている相手のことを「信頼」してみてください。相手はなぜ、正しさの主張をしているのか？その真実の望みを理解するように努めてみてください。コントロールをするのではなく、平和や統合を選択してみてください。
ここが、解決すると、対等感を持ちながら、お互いを尊重し合えるとても幸せな世界が待っています。医院経営の場合は、医師もいれば、看護師もいれば、受付スタッフも事務作業を手伝ってくれるスタッフもいる。
大前提として、医院を運営していくためには、医師1人だけでは何にもならないということを認識すると、やってくれることにも感謝が生まれます。
ぜひ「あなたがいなくても私はできる」という自立の状態から、「あなたがいると私はもっとできる」という共同創造（相互依存）の状態を目指していきましょう。
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