院長が孤独にならない方法

前号：マネージャーはいますか？

院長が孤独化しないためにまるがしていること

トップ（院長）には孤独がつきものですが、前号でお伝えしたような優秀な事務長や経営企画室長という存在は、最終的な意思決定を行うオーナーである院長にとっては、とてもありがたく、心強い存在ではないかと思います。

まるが行っていることは、マネージャーとして、あなたの医院の経営企画室として、経営全体を支援していくことです。

もちろん、今現在、経営企画室長や事務長がいる医院とは、その方たちと協力をしながら経営企画室を盛りたてていきます。

しかし、現在、経営企画室長や事務長がいない医院の場合は、まずはその人を育てる、もしくは、新しく採用活動をするというところから支援をしていきます。

政治でも「任命」という言葉が良く出てますが、この「任命」こそが、オーナーである院長が行う、とても重要な仕事だと思います。

人に任せることも重要な仕事

冒頭でもお話したように、院長の役割は多すぎて、とてもじゃないけど一人では回しきれません。

だからこそ、全てを自分で行おうとするのではなく、人に任せること。まずはマネジメントを手伝ってもらう人を「任命」すること、そして信じて任せていくことも、オーナーとして、とても重要な仕事だと思います。

能力が高く努力家であり、開業医として覚悟をもって挑戦されている皆さんは、きちんと勉強し、訓練をすれば、パフォーマーとしても、マネージャーとしてもプロフェッショナルになれると思います。

ただ、当たり前のことですが、問題は、時間が限られているということ。人に与えられた時間は24時間、平等に与えられています。その中で、例えば読書をする時間を毎日1時間取れたとして、専門書を読むのか、ビジネス書を読むのか、その人の“時間の使い方”によって、その人のスキルや考えというのは数年後、大きく変わってくると思います。

それぞれの能力を活かす

医療の現場でも、時間の使い方によってその人のスキルや考えが変わるという事はよくあることではないでしょうか。

例えば医師の中でも、内科と外科という大きな分かれ道もありますし、循環器を専門としている人もいれば、泌尿器を専門としている人もいる。そこで学ぶ内容も、関わる症例も全く違うものになるから、全ての分野で完璧な人はいません。

だからこそ、それぞれの専門のプロフェッショナルが集まって、総合病院という形でお互いの領域を守りながら連携をしているのではないでしょうか。

医院経営は小さな総合病院

それらと、医院経営も同じことがいえると思います。医院経営における役割を分解し、それぞれに専門分野を作り、任命し、信頼し、本人がその分野に特化して努力を続けるからこそ、能力が上がっていきます。そして、その領域を守りながら連携をしていくというのは同じことだと思います。

医院の中で、“私は〇〇のプロである”と言える人がどれだけいるのか。そしてそれぞれが連携できる仕組み、共同創造できる仕組みや土壌をつくれているのか？そういった仕組みや環境を創っていくというのは、意思決定者であり、オーナーである院長にしかできない仕事だと私は思います。

院長の信念は固まっていますか

ただ、どこまでいっても、その根幹に必要なことは、経営者の生き方、志、信念、自己理解だと思います。何のためにそれをやりたいのか？、院長がどこに行きたいのか？。

このあたりが不明確であったり、人真似であったりすると、そもそも、周りのスタッフ達は「この人のために私もがんばる！」と院長を応援する気持ちにはなれません。

みなさんは何のために医院経営をしていますか？

経営者は夢を語ることが仕事なんて言われますが、本当にそうだな〜と思います。夢を語ってくれないと、下で支援したいと思っているスタッフさんは、わけわかんないですからね(笑)…

城主（トップ）が、何を成し遂げたいのか？何を大事に思っているのか？何を助けて欲しいと思っているのか？それがみえてこないと、誰も助けることができないんです。

城主（トップ）は、夢を語り、出来ないことは素直に助けてと伝え、どんどん任命していきましょう。

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